標準偏差の計算方法|平均・分散・公式を例題でわかりやすく解説
標準偏差の計算方法は、平均からの差を二乗して平均し、その平方根を求めるのが基本です。 数値が平均の近くに集まっているほど標準偏差は小さく、ばらつきが大きいほど標準偏差は大きくなります。
母標準偏差 = √(偏差平方和 ÷ データ数)
標本標準偏差 = √(偏差平方和 ÷(データ数 - 1))
すぐに数値を確認したい場合は、当サイトの標準偏差計算機にデータを入力できます。 この記事では、手計算の流れ、母標準偏差と標本標準偏差の違い、Excelでの求め方まで順番に整理します。
標準偏差とは?何のばらつきを表す数値か
標準偏差は、データの代表値である平均から、個々の値がどの程度離れているかを示す指標です。 例えば平均点が同じ2つのクラスでも、点数が平均の近くに集まるクラスと、低い点数から高い点数まで広がるクラスでは、標準偏差が異なります。
標準偏差の単位は元のデータと同じです。テストの点数なら点、売上なら円、測定値ならその測定単位で表されるため、分散よりも実際のばらつきを読み取りやすい特徴があります。 ただし、標準偏差だけで良し悪しを判断せず、平均・中央値・データ数と合わせて確認することが大切です。
標準偏差の計算式|母標準偏差と標本標準偏差
標準偏差の計算で迷いやすいのは、分散を求めるときの分母です。手元のデータが調べたい集団そのものならデータ数 n で割り、 大きな集団から一部を抽出した標本として扱うなら n - 1 で割る方法を使います。
| 種類 | 分散の分母 | よく使う場面 | Excel関数 |
|---|---|---|---|
| 母標準偏差 | n | 対象データ全体のばらつきを確認する | STDEV.P |
| 標本標準偏差 | n - 1 | 母集団から抽出した標本で推定する | STDEV.S |
どちらが正しいかは計算ミスではなく、データを「全体」と見るか「一部の標本」と見るかで決まります。記事やレポートでは、使った式を明記すると結果を比較しやすくなります。
具体例で標準偏差を計算する
データが 2、4、6、8、10 の5個ある場合を考えます。まず平均を求めると、合計30をデータ数5で割るため平均は6です。
| データ x | 偏差 x - 6 | 偏差の二乗 |
|---|---|---|
| 2 | -4 | 16 |
| 4 | -2 | 4 |
| 6 | 0 | 0 |
| 8 | 2 | 4 |
| 10 | 4 | 16 |
| 合計 | 40 | |
偏差平方和は40です。母標準偏差として計算する場合は、分散が40 ÷ 5 = 8、標準偏差は √8 ≒ 2.83 になります。 標本標準偏差の場合は、分散が40 ÷ 4 = 10、標準偏差は √10 ≒ 3.16 です。
標本標準偏差:√(40 ÷ 4)= √10 ≒ 3.16
分散と標準偏差の違い
分散は偏差の二乗を平均した値、標準偏差は分散の平方根です。先ほどの母集団としての例では、分散は8、標準偏差は約2.83になります。 分散は単位も二乗になるため、計算途中の指標としては便利ですが、元のデータと直接比べるときは標準偏差の方が直感的です。
| 指標 | 求め方 | 読み取り方 |
|---|---|---|
| 偏差 | 各データ - 平均 | 平均からの方向と距離 |
| 分散 | 偏差の二乗の平均 | ばらつきの大きさを二乗単位で表す |
| 標準偏差 | 分散の平方根 | 元データと同じ単位でばらつきを表す |
Excelで標準偏差を計算する方法
ExcelやGoogleスプレッドシートでデータをA2からA6に入力した場合、対象データ全体の母標準偏差は =STDEV.P(A2:A6) で求められます。
標本として扱う場合は =STDEV.S(A2:A6) を使います。
| 目的 | 式の例 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 母標準偏差 | =STDEV.P(A2:A6) | 対象データを全体として見る |
| 標本標準偏差 | =STDEV.S(A2:A6) | 母集団の一部から推定する |
| 計算結果の照合 | 標準偏差計算機 | 入力区切りと分母を確認する |
Excelの関数名だけでなく、母標準偏差か標本標準偏差かを確認してください。同じデータでも分母が違えば結果が変わります。
標準偏差を読むときの注意点
- 平均が違うデータを単純比較しない:標準偏差は平均や単位と合わせて見る必要があります。
- データ数を確認する:少数のデータでは、外れ値1つの影響が大きくなります。
- 外れ値を勝手に除外しない:測定ミスなのか、実際に起きた値なのかを先に確認します。
- 四捨五入のタイミングをそろえる:途中で丸めると、最後の値に小さな差が出ることがあります。
標準偏差が大きいから必ず問題がある、小さいから必ず良いという意味ではありません。品質管理、テスト結果、売上など、何を評価したいかによって適切なばらつきの範囲は変わります。
FAQ:標準偏差の計算でよくある疑問
標準偏差が0になるのはどんなときですか?
すべてのデータが同じ値のときです。各データと平均の差がすべて0になるため、分散も標準偏差も0になります。
母標準偏差と標本標準偏差はどちらを使えばよいですか?
対象データ全体のばらつきを記述するなら母標準偏差、母集団から抽出したデータで全体を推定するなら標本標準偏差を使います。用途とデータの集め方を明記すると誤解を防げます。
マイナスのデータがあっても計算できますか?
計算できます。平均との差を二乗するため、偏差の符号は計算途中で消えます。ただし、マイナスが意味する状態を分析上どう扱うかは別に確認してください。
手計算とExcelの結果が少し違うのはなぜですか?
母標準偏差と標本標準偏差の関数を取り違えた、または途中で四捨五入した可能性があります。分母が n か n - 1 か、入力範囲に空白や文字がないかを確認してください。
まとめ
標準偏差の計算方法は、平均を求め、各データとの差を二乗し、その平均の平方根を求める流れです。 母標準偏差は n、標本標準偏差は n - 1 で割る点が大きな違いです。
公式やExcel関数の分母を確認しながら、必要に応じて標準偏差計算機で結果を照合してください。
